すなふきん飛影30

ぼろぼろのくたくたになるまで
ひえいとぷーは　あたまのうえであらそいました
すっかりぐしゃぐしゃになった　あたまのまま
ひえいは　むくろにぷーをつれて　おねがいしました

ちょっと　ゆうすけをさがしに　いってきてもいいか
こいつは　ゆうすけのぶんしん　れいかいじゅうだ
ころすなよ

むくろはふしぎそうに　ぷーをみつめて

なんだそれは　れいかいじゅうじゃないか
ゆうすけはそんなものまでもっていたとはな
いいぞ　てっとりばやくいってこい
ついでにぱとろーるも　わすれるなよ

ふだんなら　いっしゅんにして　ころしたべてしまうむくろでも
さすがにゆうすけのはんしんとなれば
はなしはべつです

そんなわけで　ぷーが　ひえいとすこしだけ
たびをすることになりました

すなふきん飛影29

ぷーにくるりせをむけて　さくさくもりのなかをあるこうとしたとたん
あたまのうえに
ぷーがのってきました

なにをする　おりろ　はなせ　

すなふきん
ひっしにぷーをあたまからひきはがそうとひっしです

それでもぷーは　あたまをぶんぶんと　よこにふって
ひえいのつんつんあたまのうえにいすわりました

ひえいのあたまがぼろぼろになるまで
ぷーとひえいはたたかい?つづけました

すなふきん飛影28

ぱとろーるにでるといきなり
ゆうすけのぶんしん
れいかいじゅう　ぷー　がでてきました
ちいさいままのすがたでいるところをみると
ゆうすけにはこばれてきたもようです

ちかくにゆうすけのけはいはありません

おおきくなってとべば　すぐにみつかるだろう

ひえいはそうおもって
むしをきめこもうとしました

すなふきん飛影27

おれのたんじょうびを
つくったのは
ひえい
おまえだ

このひるいせきは
おまえのははおやが
おまえをうんだときのかたみ

どうしようもなく
ころしをたのしんでいても
ちをしゃわーのようにあびつづけていても
ひとをいくらくらおうとも

おまえのくれたこのいしだけは
きっと
よごすことはない

すなふきん飛影26

ひるいせきをもったむくろの
ふだんみることのできない　あたたかさすらかんじる
ひょうじょうをみてあんしんしました

ぱとろーるへいってくる

ふだんはぜったいじぶんからいこうとしないしごとに
おもむこうとしました

ひえい

むくろは　よびかけましたが　すでにひえいは
いなくなっていました

ただみかよ　こんどはもっと　たかくつくぞ

ゆるんだかおをみられるのは　やっぱりいやなようです
むくろはじぶんのほおを　ぺちぺちたたいて　ぱとろーるに　いきました

もちろん　ひえいも　それは　おなじでした

すぐにぱとろーるなんて
ひえいにとって　どんなに　うれしかったことでしょうね